
リゾコム編集部
軽井沢の別荘地の地価はどこまで上がるのか──。国土交通省「地価公示」によると、2026年の軽井沢町の平均地価は前年比+12.50%と、全国でも上位の伸びを記録しました。実勢の取引価格(2025年第1四半期~第4四半期)はそれを上回る前年比+14.43%で上昇し、上昇率では信濃追分駅周辺が軽井沢駅周辺を逆転。「買える軽井沢」を求める需要の西進が始まっています。リゾート暮らし.com編集部が公的データから、2026年の軽井沢別荘市場の今を読み解きます。
国土交通省「地価公示」に基づく軽井沢町の平均地価は、2026年(1月1日時点)で93,187円/m²(坪単価約30.8万円)、前年比+12.50% となった。内訳は住宅地が71,283円/m²(+12.09%)、商業地が158,900円/m²(+13.72%)[1]。
長期で見ると、軽井沢町の公示地価はバブル崩壊後の下落を経て2017年の50,037円/m²を底に反転し、2026年には約1.86倍の水準に達した。上昇率も2025年の+10.7%から2026年は+12.50%へと拡大しており、上昇ペースは加速している[1]。

| 標準値 | 平均価格 | 前年比 |
|---|---|---|
町全体 | 93,187円/m²(坪約30.8万円) | +12.50% |
住宅地 | 71,283円/m²(坪約23.6万円) | +12.09% |
商業地 | 158,900円/m²(坪約52.5万円) | +13.72% |
※表1. 町内標準地の集計値。変動率は各標準地の変動率の平均(出典:国土交通省「地価公示」(令和8年))[1]
国土交通省の不動産取引価格情報によると、軽井沢町における建物を含まない土地のみの取引平均は、2025年(第1〜第4四半期)で60,303円/m²(坪単価約19.9万円)、前年比+14.43%[1]。
公示地価(+12.50%)よりも実際の取引価格の伸び(+14.43%)が大きい点も注目です。当社の観測でも、売り出し物件の不足感は強く、実際条件の良い区画は掲載後短期間で問い合わせが集中し成約が早い傾向がみられます。
※取引価格の平均(60,303円/m²)が公示地価の平均(93,187円/m²)を下回るのは、実際に取引された土地と地価公示の標準地とでは立地・面積・接道等の条件が異なるためです。水準の単純比較はできないため、本レポートでは変動率(伸び率)のみを比較しています。

標準地ベースの参考集計では、エリア間で象徴的な逆転が起きている。
| エリア | 上昇率 | 特徴 |
|---|---|---|
信濃追分駅周辺 | +13%前後 | 旧軽・駅周辺比で価格が抑えられ二拠点層に⚪︎ |
軽井沢駅周辺 | +11%前後 | 高価格帯が定着、絶対額では依然トップクラス |
発地エリア | +11%前後 | 南軽井沢の開発進展で注目度上昇 |
長倉エリア | +9%前後(一部標準地は+12%台) | 中軽井沢の生活利便性を評価する定住・移住層 |
※表2. エリア別上昇率(町内標準地を対象とした参考集計。対象地点の取り方により数値は変動します。公式の地点別データは国土交通省「地価公示」を参照)

価格の絶対水準もエリアで大きく異なる。2026年公示地価の地点別では、町内最高の「大字軽井沢字屋敷東側下」が375,000円/m²(坪約124万円)に対し、最低の「大字長倉字鶴溜」は19,500円/m²(坪約6.4万円)と、同じ軽井沢町内で約19倍の開きがある[1]。駅周辺の標準地平均でも、軽井沢駅周辺の坪約33万円に対し信濃追分駅周辺は坪約8万円(2025年時点)と約4倍の差があり[4]、この価格差こそが、予算を抑えたい層が追分・発地・御代田方面へ広がる「需要の西進・南進」——2026年の注目トレンド——の原動力となっている。

軽井沢町の統計によれば、町内の別荘数は令和6年1月時点で16,405戸。定住人口約2万人・約1万世帯の町に、町民の持ち家数を大きく上回る別荘ストックが存在する[2]。令和4年の建築確認申請505件のうち353件(7割弱)が別荘関連(増改築を含む) で、別荘の建築需要は依然として旺盛だ[2]。
需要を支える構造要因は3つある。

軽井沢の地価が下がりにくい最大の理由は供給側にある。町域の約53%が都市計画区域に指定され、用途地域内の約80%を第一種低層住居専用地域が占める[3]。さらに町独自の自然保護対策要綱により建物の高さ・密度が厳しく制限され、大規模な宅地供給が構造的に起こりにくい。

希少性が守られる一方、地価上昇は保有コストにも波及する。固定資産税は固定資産税評価額×1.4% で算出され、評価額は公示地価のおおむね7割が目安となる。例えば評価額1,500万円の土地なら年間税額は21万円。地価が10%上昇し評価額が1,650万円になれば、税額は約23.1万円へと年2万円強増える計算だ(実際の評価替えは3年ごと・負担調整措置あり)。
※本セクションは上記の公的データおよび当社の市場観測に基づく当社の分析・見解であり、将来の市場動向を保証するものではありません。
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