
リゾコム編集部
別荘の固定資産税は自宅より割高になることをご存知ですか?住宅用地の特例が適用されない理由と計算方法、節税可能なセカンドハウス認定について解説します!
別荘を購入・所有するうえで、毎年必ず発生するコストの代表格が「固定資産税」です。別荘には自宅に適用される税金の軽減措置が使えないケースが多く、対策を行わなければ後々高い維持費に苦労することになります。

固定資産税は、毎年1月1日時点で土地や建物を所有している人に対して、その不動産が所在する市区町村が課税する地方税です[1]。別荘であっても、自宅と同様に土地・建物それぞれに課税されます。
税額の基本的な計算式は次のとおりです。
固定資産税額 = 固定資産税評価額(課税標準額)× 1.4%(標準税率)
この1.4%は標準税率であり、自治体によって異なる場合があります[2]。納税通知書は例年4〜5月頃に届き、一括払いまたは年4回の分割で納付します。
固定資産税の計算のベースとなる「固定資産税評価額」は、市区町村が管理する固定資産課税台帳に登録されている価格です。総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づき各自治体が算定するもので、宅地の場合は地価公示価格の7割程度が目安とされています[3]。評価額は3年に1度見直されます。
なお、同一市区町村内で同一名義人が所有する土地・家屋について、課税標準額の合計が一定の金額(免税点)未満の場合は固定資産税が課税されません[4]。免税点は土地が30万円、家屋が20万円です。別荘地の中には評価額が非常に低い土地もありますが、建物がある場合は合算で免税点を超えるケースがほとんどです。
ここが別荘オーナーにとって最も注意すべきポイントです。自宅(居住用住宅)の敷地には「住宅用地の特例」が適用され、固定資産税の課税標準額が大幅に減額されます。具体的には、以下の減額です[5]。
しかし、別荘はこの住宅用地の特例の対象外です。地方税法施行令第36条では、別荘は「日常生活の用に供しない家屋のうち専ら保養の用に供するもの」と定義されており[6]、住宅用地特例の対象となる「住宅」には含まれません。同じ広さ・同じ評価額の土地であっても、自宅なら課税標準額が6分の1(あるいは3分の1)になるところ、別荘では評価額がそのまま課税標準額となり、大きな差がつきます。
なお、固定資産税には住宅用地の特例とは別に「新築住宅に係る税額の軽減措置」(新築後一定期間、建物の固定資産税を2分の1に減額する制度)も存在します。2026年度(令和8年度)の税制改正では、この軽減措置の見直し・延長が盛り込まれました。ただし、こちらも居住用住宅が対象であり、別荘として利用する場合は原則として適用対象外となる点に注意が必要です。
ここで知っておきたいのが、税制上の「別荘」と「セカンドハウス」の違いです。両者は見た目には同じ第二の住まいですが、税法上は明確に区別されています。

セカンドハウスとは、自宅とは別に「日常的に居住の用に供する住宅」のことです。総務省の通知では、別荘を「毎月一日以上の居住の用に供する家屋以外のうち専ら保養の用に供するもの」と定義しています[7]。これは毎月1泊2日以上の居住実績があれば別荘ではなくセカンドハウスとして認定される可能性があるということです。セカンドハウスとして認定されれば、上述の住宅用地の特例がそのまま適用され、固定資産税が大きく軽減されます。
セカンドハウスの税制優遇を受けるには、以下の2つの手続きが必要です。
① 不動産取得税の軽減申請(取得直後)——不動産取得後60日以内に、物件所在地の都道府県税事務所へ「セカンドハウスとして利用する」旨を申請します。この時点ではまだ居住実績がなくても申請は可能ですが、期限を過ぎると軽減措置が受けられなくなるため注意が必要です。
② 固定資産税の住宅用地特例の申告(毎年継続)——市区町村役場に、毎月1泊2日以上の滞在実績を証明する書類を毎年提出します[8]。証明書類としては、高速道路料金の領収書、近隣店舗のレシート(日付・店舗名が記載されたもの)などが求められます。自治体によっては「毎年1月末までに前年分を提出」といった期限が設けられており、未提出の場合は特例が適用されません[9]。
いずれも認定基準や必要書類は自治体ごとに異なるため、購入前に物件所在地の税事務所・役場に確認しておくことをおすすめします。二拠点生活で毎週末利用する場合や、勤務先の近くに取得する場合は、認められる可能性が高いでしょう。

別荘が都市計画法による市街化区域内にある場合は、固定資産税とは別に都市計画税も課税されます[10]。
都市計画税額 = 固定資産税評価額 × 最大0.3%(制限税率)
都市計画税にも住宅用地の軽減措置(小規模住宅用地は3分の1、一般住宅用地は3分の2に減額)がありますが、別荘にはこちらも適用されません。セカンドハウス認定を受ければ、こちらの軽減も適用対象になります。
ただし、多くの別荘地は都市計画区域外に位置しているため、都市計画税が課税されないケースも多くあります。物件を検討する際は、その別荘地が都市計画区域内かどうかを確認しておきましょう。
ここまでの内容を踏まえ、固定資産税評価額が土地1,000万円・建物500万円(合計1,500万円)の物件を想定してシミュレーションしてみます。
別荘として所有する場合: 土地の固定資産税:1,000万円 × 1.4% = 14万円、建物の固定資産税:500万円 × 1.4% = 7万円。合計で年間21万円の固定資産税が発生します。
同じ物件がセカンドハウスとして認定された場合: 土地200㎡以下の部分は課税標準額が6分の1になるため、土地の固定資産税は約2.3万円に軽減されます。建物は7万円のまま変わらず、合計で約9.3万円となります。
年間で約12万円、10年間で約120万円もの差です。さらにセカンドハウスなら不動産取得税も軽減されます。取得時の税率が4%→3%に下がり、土地の課税標準額が2分の1になるなどの特例が適用される可能性があるため、購入時の初期費用にも大きな差が出ます。
固定資産税は保有中に毎年かかる税金ですが、別荘の取得時にも以下の税金が発生します。
不動産取得税——別荘の場合は固定資産税評価額×4%(居住用住宅の軽減税率3%は適用外)[11]。取得後半年〜1年程度で納税通知書が届きます。
登録免許税——所有権移転登記にかかる国税で、固定資産税評価額×2%が原則(売買の場合)[12]。居住用住宅の軽減措置は別荘には適用されません。
印紙税——売買契約書に貼付する印紙代。契約金額に応じて異なります。
これらの取得時の税金に加えて、毎年の固定資産税・都市計画税が発生するため、別荘の購入を検討する際はランニングコスト全体で資金計画を立てることが重要です。

別荘の固定資産税は、自宅と同じ「固定資産税評価額×1.4%」で算出されますが、住宅用地の特例が適用されないため、土地部分の実質的な税負担は自宅の最大6倍にのぼります。固定資産税は管理費や光熱費と合わせると無視できないランニングコストです。
ただし、定期的な利用実績があれば「セカンドハウス」認定を受けることで税負担を大幅に軽減できる可能性があります。二拠点生活を検討している方は、購入前にセカンドハウスの認定要件を確認し、取得後は速やかに申請手続きを行いましょう。
リゾート暮らし.comでは、物件ごとの維持費シミュレーションを含めたご案内を行っています。固定資産税や管理費など、維持コストが気になる方はお気軽にご相談ください。

別荘の購入は、多くの人にとって大きな決断になります。理想を思い描いて購入したものの、「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースも少なくありません。 本記事では、実際に多い別荘購入後の後悔のパターンを5例取り上げ、その原因と対策を解説します。
.png?alt=media&token=d4ed58cb-a618-49d8-8e23-52348587c1bb)
「自宅に温泉がある暮らし」ー 好きな時間にプライベートな温泉に浸かれるのは最高ですよね。 しかし、温泉付き別荘には魅力だけでなく、知らないと公開するコストや手間も存在します。本記事では、温泉付き別荘のメリット・デメリットを解説します。

別荘の購入申込みから重要事項説明、売買契約、決済・引渡しまでの流れを5ステップで解説。 手付金の相場や別荘特有のチェックポイント(水道・浄化槽・管理費・温泉権)、諸費用の内訳まで、購入前に知っておきたい全体像をまとめました。

別荘の維持費を解説!|軽井沢・箱根・熱海 人気エリアの年間コストを比較

秋を先取り!2025年注目のリゾート観光スポット5選

二拠点生活を始める方に|費用・準備・おすすめエリア

いまなら間に合う! 2025年改正建築基準法で変わるリゾートマンションの管理体制

1,000万円台で買える別荘エリア5選|コスパの良いリゾート物件を探す

日本のおすすめ別荘地域完全ガイド~箱根編~

【2026年最新】箱根の観光スポットおすすめ20選!エリア別で定番から穴場まで徹底ガイド

別荘の固定資産税はいくら?|計算方法とセカンドハウス認定の節税術
ログハウス別荘のメリット・デメリット|購入前に知っておきたいポイント

日本のおすすめ別荘地域完全ガイド~逗子・葉山・鎌倉編~